飛ぶ鳥、跡を濁さず

 落語家の三遊亭円楽さんが本日(2007/02/25)東京・国立演芸場で開かれた落語会「国立名人会」の終了後、「きょうで噺家として引退したい」と、落語界の第一線から退くことを明らかにしたそうです。円楽さんと言えば脳梗塞で倒れる前までずっと笑点の顔として私も子供の頃から親しんでおりました。もう最近ではずっと笑点を見てませんでしたが戻ってくると言われていた回などはしっかり拝見させていただきましたし、結局歌丸さんに司会の座を譲って勇退されたときは本当に残念に思ったものでした。
 この前、テレビを見ていたら次の落語会で醜態晒すようならば引退する覚悟で望むと仰られていたのが印象的で、私は是非頑張って欲しいと思っていました。しかしご本人としては結局納得のいく噺が出来なかったのでしょう、引退をお決めに成られたようですね。残念なことではありますが円楽師匠ご本人の判断ですから致し方ないところです。拍手を持って見送るしかないですね。
 かつて八代目桂文楽さんは言葉に詰まり「勉強し直してまいります」と言い残しそのまま引退したのだそうです。円楽さんも先人達の引き際の潔さに触れ「長い間お世話になりました」と頭を下げ高座を後にしたんだそうです。まさに跡を濁さない潔い退き際です。去年野球界を騒がせた新庄選手もそうでしたが退き際を知る人は素晴らしいです。微妙にずれるのですが私が好きな言葉というか持論なんですけど「退き際を知っている者こそ名将である」と思っております。まあ名将ではなく円楽さんとしては名人なんでしょうけどね。
 それにしても世の中には退き際を知らぬ人々が大勢居ます。日銀総裁のあの人とか、現首相とか、某弟の七光りで好きにやってる都知事とか数え上げれば切りが有りません。歴史上を見ても日本史だけでも毛利元就豊臣秀吉平清盛などなど簡単に思い付きます。退き際を知り、後人に後を託すことが大事とは解っていても人はなかなかそれが実践できないものなんですねえ。
 最後に円楽さん、ご苦労様でした。これからも壮健でいらして下さいませ。