政治家の世襲を許していれば日本の政治が良くなるわけも無し。と言うか貴族政治と何処が違うの?

政治家の世襲を許していれば日本の政治が良くなるわけも無し。と言うか貴族政治と何処が違うの?
 自民党をぶっ壊すって言ってた小泉さんも結局息子さんに譲りますしね。地盤は財産ですか。
 自民党が、国政選挙での世襲候補の立候補制限をめぐって揺れている。次期衆院選マニフェスト政権公約)策定プロジェクトチーム(PT)の座長に内定している菅義偉選対副委員長が、立候補制限をマニフェストに書き込もうと提唱していることに対し、17日、自民党内で反対の声が相次いだ。菅氏は次期衆院選や現職議員には適用しない考えとみられるが、それでも党内の「2世議員」には抵抗感が強く、新たな火ダネになる可能性もある。

「もしそういうことなら私は世襲の権化です!」

 17日の自民党役員連絡会で、小坂憲次衆院議運委員長が立ち上がり、声を張り上げた。小坂氏の父、故善太郎氏は、外相も務めた有力な衆院議員だった。憲次氏の祖父、曾祖父も衆院議員だったからだ。

 また、小坂氏は「本当に規制するなら(世襲議員は)党から出ていくべきだということになる。私も覚悟を決めなければならない」と語った。現職には適用しなくても、マニフェストに盛られるだけで選挙戦で不利になるとの警戒感があるようだ。

 世襲候補の立候補制限については、党改革実行本部で議論すべきだとの声もあったが、同本部長の武部勤元幹事長は「導入は難しい。有権者の判断に任せればいい」と語った。

 会合後、自民党4役の1人は記者団に「世襲だって立派な人はいる。(職業選択の自由を定める)憲法に違反するとの話もある。未熟な議論だ」と指摘。大島理森国対委員長も17日夕、記者団に「誰でも立候補できるという民主主義の根本を分からずに議論してはいけない」と批判した。

 菅氏と親しい甘利明行政改革担当相も会見で「世襲候補に突出した有利さがあってはならないが、職業選択の自由を阻止する法律はできない」と語った。

 現在、自民党衆院議員の3分の1強が、父や祖父らの地盤を受け継ぐ世襲議員だ。最近、安倍晋三福田康夫元首相と“親子2代”の首相を選出し、続く麻生太郎首相も吉田茂首相の孫。麻生内閣の閣僚17人のうち世襲は11人を占める。

 菅氏が世襲候補の立候補制限についてマニフェストへの盛り込みを提唱している背景には、安倍、福田両元首相の政権投げ出しや「格差社会」への不満など、有権者の間に世襲候補への厳しい見方が広がっているとの分析があるようだ。
(自民、世襲立候補制限反対の嵐 どうなるマニフェスト):産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090417-00000616-san-pol

 世襲廃止に反対してる屑議員は即辞めろってはっきり言いたいです。タイトルにも書いたけど貴族政治とどう違うのかって感じですよ。医者の子供が医者になるのは金が儲かるからってのと同じで政治家の息子が政治家になるのは儲かるのと権力が握れるから。こんな状態でどうすればまともな政治家が出てくるって言うのですか?

 昔の政治家は任期中に貧乏になったものです。しかし今の政治家はどうです? 任期中に倉が増えるとまで言われています。はっきり言って政治家じゃなく政治屋或いは政治業者って呼ばれるのが妥当な輩が多すぎます。何度か書いてますが 「政治家は国の未来を考える。政治屋は次の選挙を考える」 って感じです。これ昔のテレビ番組でちらっと聞いただけで誰が言ったのか調べてもなかなか出なかったのですけど後藤田正晴さんじゃなかった気がするなあ。でも誰が言ったのでも良いけどまさに言い得て妙です。

 世襲禁止に反対の声を上げる者は全員政治屋以外の何者でもないでしょうね。そんなに金が欲しいのか? そんなに地盤を他人に譲るのが嫌か?って感じですよ。今の日本では選挙に勝つには3つのバンが必要だと言われています。すなわち「ジバン(地盤)、カンバン(看板)、カバン(鞄)」の3つですね。地盤は選挙区内における支持組織、看板は知名度、鞄は選挙資金。親が政治家の場合はこれら全てを子が受け継ぐことが出来るので政治家になるのが簡単になっています。

 「世襲候補に突出した有利さがあってはならないが、職業選択の自由を阻止する法律はできない」なんて言ってますけど上に書いた様に3バンを持ってるのですから他の新人とは比べものにならないほど有利です。余程のことがない限り負けないってのが現実でしょうね。特に田舎の場合は尚更。かつては「自分の名前は書けなくてもおらがとこの先生の名前だけは書ける」って人が居たそうです。冗談に聞こえたり農民差別かなんて噛み付いてくる声も有るかも知れないけど事実だから仕方がないです。実際に私の祖母の父(私からすると曾祖父)はとある村で村長をしてましたがそこの村民がそう言っていたと祖母が話してくれました。文盲率が高かった頃なんてどこもそんな感じだったんじゃないですかね。まあ曾祖父の名誉の為に言っておきますが村民に感謝されるだけの奔走はしてたそうです。溜池作る為に大臣に掛け合って金を借りたってのが何処まで誇張無しの話か解りませんけど少なくとも村の為に働いていたのは確かのようです。

 世襲の問題は他の競争相手に圧倒的有利なことだけじゃ有りません。名政治家の子供が名政治家とは限らないんですよね。親の集金力だけは確実に受け継いでるんですけどね(笑)。野球とかでも名選手の息子がまともな成績残せないのと同じ様な物です。かつて世襲だった王侯貴族ですがこの場合はもっと深刻でした。名君の息子が名君とは限らないわけです。それどころか名君の息子が暴君や暗君だった例は枚挙の暇がありません。ローマ史や中国史を調べまくればいくらでも出てきますよ。

 反対派の言い分からすると「世襲にも立派な人が居る」そうです。でもほとんどが立派じゃない人ですよね? それとも立派な政治屋ってことですか? 世襲を続けることで真に政治に携わりたいと志す者を妨げてるし、世襲議員は親と似た様な或いはデッドコピー的な政治方針になるだろうから基本的に保守的になるはず。そうでなくても自分やその一族の権力維持に心を砕くと保守的にならざるを得ません。これでは政治が停滞して澱み腐っていくのも当然のこと。私が長期政権を嫌うのと全く根っこは同じなんですよね。同じ連中が雁首揃えて権力握ってれば現状維持を続けることだけが最大の目的になるし、仄暗い連中との取引も恒常化します。それが今の自民党などの金塗れの政治に代表される様な腐敗を生んでるのは明らか。言葉では新しい風だとかなんとか言いながらやってることは権力維持だけだしね。そりゃ腐らない方がおかしいですよ。

 どうせ親の地盤での立候補禁止程度じゃスワップとかトレードみたいな感じになると思うんですけどね。本気で国の未来を憂えるならば喜んで世襲禁止を推し進めるべきじゃないですかね。そんなに国を傾けたいのかなあ。これじゃ予算を無駄遣いしまくってる公務員を笑えませんよ。馬鹿な政治家や官僚によって衰退したり滅びた国ってのもまた多いのになあ。政治屋さん達、そろそろ政治家に目覚めないとこの国は破滅へ転げ落ちていくだけですよ。いや本気でもう破滅への臨界点って感じですしね。