都市伝説扱いですか。麻生さんは普通に人気はあったと思いますよ。

都市伝説扱いですか。麻生さんは普通に人気はあったと思いますよ。
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 むしろ選挙を経てない4人目だったらもっと負けてたはず。
 民主党の圧勝に終わった総選挙。自民党は、昨年9月の総裁選で“選挙の顔”として選んだ麻生太郎首相をみこしに担いで戦ったが、約200議席を失い、野党に転落した。“麻生人気”を演出したのは、2年前の総裁選で自民党本部(東京・永田町)前に押しかけた“アキバ(秋葉原)系”の支持者たちだった。あれから2年。総選挙をめぐる話題として、アキバは大きな話題にはならなかった。麻生首相の支持者はどこへ行ったのか。アキバへ足を運んでみた。

8月30日、総選挙当日の東京・秋葉原。小雨が降る中、JR秋葉原駅を出て中央通りを北に進むと、麻生首相のイラストとともに「オレ達の太郎!」と大書した巨大な看板を外壁に掲げたビルが目につく。
 このビルの1階で今春から営業しているのが、みやげ物店「アキバのうさぎ神社」だ。店頭には、口に白いマスクを付けた麻生首相の人形があり、胸に「自民党が勝ちますように」と書かれた絵馬が付けられていた。
 入り口の特設ワゴンには、衆院過半数の241議席にひっかけた「決戦!!太郎241白黒決着まんじゅう」や「太郎ちゃんの男前揚げ」など、麻生首相にあやかった数々のお菓子が並ぶ。商品の間には自民党マニフェストや、麻生首相から贈られた開店祝いの木札なども置かれていた。
 同店を経営しているのは、小泉純一郎元首相や安倍晋三元首相を題材にした「純ちゃんまんじゅう」「晋ちゃんまんじゅう」などの政治家まんじゅうシリーズで知られる東京都荒川区の菓子メーカー「大藤(だいとう)」。昨年秋の自民党総裁選の際には、同じ場所で「麻生太郎 勝手に応援ショップ」を期間限定営業していたこともある。
 ビル外壁の麻生首相応援看板はその当時からのもので、店のコンセプトが変わった現在でもそのまま掲げられている。
 大藤社員で「アキバのうさぎ神社」担当の小山内隆朗さん(29)によると、麻生首相関連商品の売れ行きは、メーンのまんじゅうで1日平均30~40箱。衆院選が公示されてから1週間ほどは、民主党鳩山由紀夫代表をモチーフにした「鳩山民衆サブレー」も並べて売っており、こちらも同じぐらいの売れ行きだったものの、投開票日が迫った最後の週は「今までのお礼ということで」麻生首相関連のお菓子のみを店頭に出していたという。
(【都市伝説を追う】アキバの麻生人気は都市伝説だったのか? 自民大敗で検証してみた):産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090906-00000510-san-pol

 確かに秋葉原2ちゃんねるなどの人気に比べれば神通力は少ないかも知れません。でも「麻生降ろし」を叫んでいた人達って4人目に誰立てるつもりで居たのか疑問ですよ。かなり前に小泉元首相を再び担ぐか初の女性首相として小池百合子さんでも立てれば国民はコロリと騙されるかも知れないよとは書きました。実際その2人ならそれなりの成果を上げたはず。しかしこの2人が担がれるにはかなりのハードルがあったからほぼ無理でした。谷垣さんとか引っ張り出しても麻生さんより地味なんだから無理ですし、そうなると舛添さんでも担ぎますか?って感じ。

 実際に責任力を連呼してみても国民は裏切られた気持ちの方が強いんですから敗北は自民党の責任だったんですよ。それを麻生さんから看板を変えれば良いと思ってる時点でおかしいのです。私なんかに言わせれば麻生さんだから118議席も残ったんですよ。選挙もせずに4人目の首相だか総裁立てても誰が支持するんですかって感じ。下手したら100割ってましたよ。

 郵政選挙で2/3の議席を貰いながら安倍さんが邁進したのは憲法改正の道筋を強引に作ることだけでした。そして参院選敗退。その後内閣改造して所信表明した直後に逃走。その後を受けた福田さんは最後の花道的に受けた感じで小泉政権時代に決められたことを黙々とこなすだけ。参院選与野党逆転したことでの捻れ国会を言い訳にしてたけど安倍さんの時は捻れてなかったわけだしなあ。そしてその後はまたも選挙の顔目的で麻生さんに交替。かなりマイナス背負って麻生政権がスタートしてるんですから此所から逆転するなんて難しすぎますよ。

 ターニングポイントは2つ有ったと思います。1つは安倍さん後を受けるのがせめて麻生さんだったら。福田さんのやる気の無い状態が無駄としか思えませんしね。若い安倍さんから引退間近にしか見えない人に代われば交替じゃなく後退にしか見えません。そりゃ印象良くないですよ。逆に体調不良で消えた安倍さんの後を受けたのが活力溢れる麻生さんだったらまだ印象良く見られたはず。此所からならまだ巻き返しは可能だったと思います。

 もう1つは麻生政権誕生時に直ぐに解散総選挙に踏み切ってればってところ。あの時点で解散していれば議席は確実に減る物の此所までの惨敗は無かったはず。最低限ながら与党の立場を手放さずに済んだはずです。リーマンショックに続く世界同時不況を理由に掲げていましたが、はっきり言ってしまうと前回の郵政選挙の勝利に甘えた首脳部が与党維持では負けも同じと判断したってところでしょうね。任期満了までやればもう少し巻き返せると思ったに違い有りません。今までの傾向からすると日本人は参議院選挙でお灸を据えたことに満足して衆院選では自民党を許すことが多かったですからね。それと忘れっぽいので時間さえ置けば結局は自分達がされたことを忘れて無難ってことで自民党に入れるのがいつものパターン。さすがに今回はそうはなりませんでしたけど任期があと1年有ったら結果はいつも通りだったかも。

 もっとも麻生政権発足直後の解散総選挙公明党の猛反対も有りました。福田政権時代から既に「年内の解散は無いと総理も解ってくれるはず」と太田代表がくどいくらい連呼して予防線貼ってましたからね。東京都議選を重視する公明党はどうしても衆院選を挟みたくなかったようです。と言うのも都議選は前々から日程が決まっているので信者の移動は仕込み済だったのでしょう。実際に都議選は蓋を開けて見ると自民党議席を大きく減らす中で公明党は5期連続かなんかの全員当選。調整は完璧だったって感じです。公明党の都議選勝利の為に解散に踏み切れなかったとも言えます。

 では何故自民党が30議席程度の公明党に遠慮しなければならないのか。小選挙区制の仕組みを考えればこれは当然のこと。1選挙区で当選するのは1人ですから組織票が大きく勝敗を左右するのです。それも公明党の支持母体の創価学会は雨が降ろうが槍が降ろうが子供が遊びに行こうと泣き喚こうが必ず学会の指示通りに投票する学会員を持ってます。これが自民党小選挙区での勝利に貢献してきたんですからね。その見返りに自民党では「比例は公明」とまで言う馬鹿幹部まで出る始末。これが300議席近く持つ自民党がたった30議席公明党の言いなりになっていたかの絡繰りですけどね。

 勿論自民党を取り巻く環境は連立を組んでいる公明党だけでは有りません。献金と言う名の賄賂をくれる経団連、甘い汁を吸う仲間の官僚達との柵も有ります。更に自民党内部には老害とも言える長老達も居たりします。そんな四面楚歌の状態で麻生さんが衆議院の任期満了1年前に総理になったわけです。たった1年じゃどうにも出来ませんよ。せめて2年有ればもう少し何とかなったかも知れません。無責任に麻生降ろしを叫ぶ若手議員達も結局は次の選挙で当選したいだけってのが見え見えですからねえ。どうせ当選出来るなら麻生さんだろうがそれ以外の人でもどっちでも良いんだろって感じです。

 こんなバラバラの自公丸の船長になるのは正直言って貧乏クジも良いところです。頑張って穴を塞いで廻ってもあちこちから浸水してくる上に誰も協力してくれないんですからね。そりゃ沈没するのは必然だったと言えるでしょう。結局麻生さんに与えられたのは第92代内閣総理大臣と言う名誉な肩書きと自民大敗の責任者という不名誉な肩書きの2つだけ。これも前から言ってることなんですけど麻生さんは最大野党党首として総理に元気良く噛み付く姿が似合うと思うのです。多分に様々な柵に縛られて総理をやるよりも生き生きとやれただろうになあ。それだけに責任負わされて退くのは残念。敗北の責任を誰かが負わないと駄目なのは解りますが、敗北から学ぶ物って大きいんですよね。そう言う意味でも負けたら其処でお役御免と言う日本の悪しき風習は宜しくないと思います。第二次大戦中もそうだったけど敗北した司令官は首斬られるとかでしたからね。負けの経験なんてなかなか付かないのになあ。負け戦の経験者は次の戦いではその経験を生かして粘り強くなるのに勿体ないことです。麻生さんには是非とも自民再生の陣頭指揮を執って欲しいですよ。いや、本当の意味で自民が生まれ変わりたいならお願いしてでも総裁になって貰うべきでしょう。