鳩山由紀夫首相が突然の辞意。

鳩山由紀夫首相が突然の辞意。
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 今の段階でポッポが辞めても民主党の支持が一気に好転するとも思えないのでこのタイミングは読めませんでした。明日辞意表明ってYahoo!ニュースのコメント欄で言ってた人も居たけどいつものデマだと思ってましたよ。
 7割前後の高い内閣支持率という順風を受けて昨年9月16日に出帆した鳩山由紀夫首相は、政権発足からわずか8カ月半で退陣に追い込まれた。閣僚経験が全くなく、野党として政権与党を批判することに専念していた首相は、国家のかじ取りとの「未知との遭遇」にふらつき続け、米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)移設問題や自らの「政治とカネ」の問題で押しつぶされた。
 「失敗もあるだろうが、国民の皆さんにはご寛容を願いたい。ある意味で未知との遭遇で、経験のない世界に飛び込む。辛抱強く新しい政権をお育て願いたい」

 首相は就任記者会見で訴えた。このときすでに、国民に対する「甘え」が示されていた。

 国民は、「政治主導」「脱官僚依存」「友愛外交」「命を守りたい」といったスローガンを連発する「宇宙人」との遭遇を政権発足当初こそ歓迎したが、信念や実行力が伴わないことに嫌気を感じ、産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の直近の合同世論調査では内閣支持率が19.1%にまで落ち込んだ。

 退陣の引き金となったのは、普天間問題をめぐる迷走に表れた決断力のなさだった。首相は昨年11月13日、オバマ米大統領との日米首脳会談で同問題の現行案での決着を「トラスト・ミー(私を信頼してほしい)」と約束した。

 しかし、12月に社民党が連立離脱をちらつかせると翌年5月末までの先送りを決め、さまざまな移設先をことごとく米側からけられ、結局は現行案で決着し、社民党の離脱と日米同盟の危機を招いた。

 首相はまた、この8カ月半、民主党の最高実力者、小沢一郎幹事長の影に脅かされ続けてきた。発足前の民主党代表就任に当たり、「傀儡(かいらい)政権と言われることはない」と否定していたが、小沢氏の意向には逆らえなかった。

 「斎藤次郎の起用がつまずきのきっかけだった」

 首相は最近、周囲にこぼした。昨年10月、首相は小沢氏に近い元大蔵事務次官斎藤次郎氏を日本郵政社長に起用した。脱官僚主導を掲げ、11月には予算の無駄をチェックする「事業仕分け」を始めるなど政治主導を進めた首相だが、人事で小沢氏の意向をくみ、「天下り容認」との批判を招いたことを失政の原因とみているようだ。

 首相が「後ろ盾」として頼っていた今年1月の藤井裕久財務相の辞任も小沢氏との折り合いの悪さや、小沢氏も関与する藤井氏自身の「政治とカネ」の問題が背景にあった。

 自らも元秘書の偽装献金事件という「政治とカネ」の問題を抱える首相は今年1月、元秘書が逮捕された小沢氏に「信じています。どうぞ戦ってください」と伝え、一蓮(いちれん)托(たく)生(しょう)の姿勢を明確にした。その後も小沢氏をかばい続けたことで国民の民主党への不信感は広がり続けた。

 「いいよ。もう十分です。ありがとう」

 両院議員総会での辞意表明後、官邸に戻った首相は、記者団からコメントを求められこう答えていた。
(鳩山政権を振り返って、「未知との遭遇」だった8カ月):産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100602-00000559-san-pol

 何の為にこの宇宙人だかルーピーだかは日本にやってきて総理をやったんでしょうかね? 確かに政権担当に慣れていなかったってのも有ると思います。民主党からすれば「もう経験したから次なら大丈夫」って言いたいのかも知れないですけどね。だけどその研修の為に日本国民が支払ったモノは余りにも大きすぎました。

 社民党に配慮したのも有るでしょうけど普天間問題は余りにも痛かったです。まあ民主党からすれば自民党が道筋付けていたものの否定を繰り返していましたから補正予算の組み直しと同じ感覚で気軽に進めたのかも知れません。自民政権では10年以上掛けて名護市に援助したりして懐柔し、移転賛成派の市長を当選させて来てました。自民政権が続いていれば名護市市長選の前にもっと楽に移転が決定していたと思われます。なので民主党もそれを踏襲すれば問題は無かったはず。ただ民主党からすればそれは自民の手柄に見えたんでしょう。それと鳩山さんが「最低でも県外」を連呼することで沖縄県民や社民党に期待を持たせる意味合いも有りました。

 結果として8ヶ月近く迷走して元に戻したわけですがこれでアメリカに対する日本の評価が決定付けられたと言えます。オバマさんもほとんど鳩山さんと会談せずに中国とは長時間。この前のクリントンさんに至っては日本をほとんど素通りしたのに中国では3日も滞在してました。経済的、軍事的に中国の影響力が強まっていたことは確かですが日本が軽視されたのは「トラストミー」とか力強く約束した結果がグダグダだったからに他ならないでしょう。そうじゃなきゃ此所まで露骨な態度は取りませんよ。

 昔から日本の外交下手は有名ですけど民主政権が目指したのは反日感情渦巻く中韓との友愛外交。どんなに日本が思いを寄せても反日はその国の土台を支える国是なんですから磯の鮑の片思いでしか有りません。戦後ずっとアメリカ寄りの外交を続けてきたのにいきなり中韓に擦り寄っても巧く行くはずが有りません。外交が巧いわけでも無いのに狐狸の様にしたたかな中国や国際ルール無用の韓国と渡り合えるわけが有りません。小沢一郎の大訪中団も小沢自身の政治権力の大きさを世間に知らしめる為だけしか成果を上げていません。

 普天間と共に鳩山政権の致命傷となったと言われる政治と金の問題。これに関しては民主に限らず政界のほとんどがお金や権力が欲しいだけの政治屋ばかりなんですから大なり小なり金絡みなわけです。私としてはきっちり国民や日本の為の政治をしていれば許容範囲でしたよ。でもやっていたことは「国民の生活が第一」を謳いながらどう見ても枕詞に「韓国」や「中国」って付いてるとしか思えない外国人地方参政権付与や外国人にさえ支払われる子ども手当とか馬鹿なことを繰り返してました。要するに「(韓国や中国の)国民が第一」って事にしか見えなかったんですよね。

 ちなみに外国人地方参政権付与に関しては例の赤松農水大臣が暴露してましたが民団(在日本大韓民国民団)の選挙協力への見返りだったそうですしね。今のところ在日さんに投票権は無いのですから選挙協力って言えば献金などのお金ってことでしょうね。これを売国と言わずに何というのかって感じです。そして子ども手当に関しては参院選前に導入するにはまともな審議などしてたら間に合わないって事の様で見切り発車したのだそうです。あれって目先の金ちらつかせられることで主婦層には受けが良いんだそうです。勿論強引な導入で在日さん達をホルホルさせる結果になったのは言うまでも有りません。

 そして致命傷を与えたのは口蹄疫問題でしょう。4月から嘆願に来ていたそのまんま東宮崎県知事とは対照的にゴールデンウィークに処理がほとんど終わった事の為に外遊していた赤松農相口蹄疫ってのは初動で決まるそうですからこれで農相に責任が無かったら天地がひっくり返りますよ。でもマスコミはNHKまで含めて赤松が帰国するまでは黙りを続け、その後はいきなり解禁されたかの様に騒ぎ立てました。しかし民主に不利になる様な事は一切言わず。赤松の外遊による対策遅れとか、その発生源は如何にも宮崎ですって雰囲気を醸し出し続けました。ウイルスが遺伝子的にも少し前に韓国で流行した物と一致したりしてるのに不思議なことです。風評被害がどうのって言い訳してたけど宮崎はその風評被害に充分晒されていますしね。そして何故かそのまんま東知事が悪者扱い。テレビのニュースや新聞しか読まない人が熱心にそのまんま知事を叩いてるのを見てマスコミって凄いなあと思いましたよ。地元の声を一切聞いてないとそうなるんでしょうね。

 結局は日本人の為の政治になってなかったのが支持率低迷の原因でしょう。支持率は70%を越え、衆参両院で多数を揃え、口蹄疫問題以前からも解りますがマスコミも味方に付けてました。これだけの好条件を揃えながらも失敗したの権力握った喜びで好き勝手やったから支持率が下がるのは当たり前。マニフェスト違反とかそう言う問題じゃないんですよ。公約は破るものって言った政治屋だって居るんですから高速道路無料化とかガソリン暫定税率撤廃とかそんなのには期待もしてませんでした。この8ヶ月でやってたことはほとんどが日本国民にそっぽを向いた政治だったからじゃないんですかね?

 自民党衆院選挙を経ずに総理がコロコロ変わる事を突っつきまくってたからまさかこのタイミングで辞めるとは思っていませんでした。それでも解散総選挙にはならないんでしょうね。参院の大敗は確定的と思われていますが此所で衆院解散総選挙になれば民主政権自体が終焉を迎えることは確実です。なので民主が任期まで衆院を解散させるって目はさすがに無いでしょうね。それにしても鳩山辞職を受けて福島みずぽ(mizupo)さんがインタビュー受けて沖縄を無視したからだとかほざいてたけど「お前がぐちゃぐちゃにしたんだろ」って突っ込みたかったです(笑)。

 この段階で鳩山さんが辞めても民主党の支持率が大きく回復するって事は無いと思います。基本的に鳩山さんや小沢さんだけの責任じゃなく民主党が何も出来てないのが原因ですからね。だから誰がなっても同じ。世間では小沢一郎が代表選に打って出るんじゃないかって言われてます。しかし管だろうが、岡田だろうが、前原だろうが、或いは小沢だろうがたいして違いが無いでしょうね。小沢だと多少反感が有るでしょうけどそれが参院選に与える影響は薄いでしょう。だって今が民主党株の底値ですからこれ以上はストップ安で下がりませんよ。はっきり言って参院選までで降ろされる総理ですからラストチャンスと思って小沢さんが座ったとしても確かに不思議では有りません。全盛期の小沢さんならナンバー2で影の支配者で満足すると言うかそれが一番似合ってたって感じですけど今の小沢さんなら権力に執着するかもなあ。

 まあ民主が此所から逆転するには鳩山さんか小沢さんが自決またはそうした様に見せ掛けて死んでみせれば小渕恵三の時みたいに同情票が集まるかも知れません。それくらいしか回天の目は無いんじゃないかな。
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